インスリンポンプMiniMed 780Gを使い始めて約半年が経ちますが、最初の頃には知らなかった機能がありました。早く知っていればもっと血糖値を安定させることができたのに…!と、ちゃんと調べなかった事を悔やんでいます。医者・看護師は全てを手取り足取り教えてくれるわけではないです。
メドトロのポンプを使い始めて間もない方の参考になれば良いなと思います。
今回の記事はメドトロの説明書を参考にしています。
→説明書はこちら
ボーラスは0.025Uから
0.025Uからボーラスできるなんて知らなかったです。必要なインスリン量が少ない子供にはとっても必要な機能です。
ボーラス増減幅の設定で変更できます。増減幅は0.025、0.05、0.1単位に設定できます。
<ボーラス増減幅の設定方法>
1.右下の「設定」を選択

2.注入設定 > ボーラス増減幅を選択
3.増減幅を選択し、保存
一時基礎レート
指定した時間だけ基礎レートを簡単に変えられます。
私は、夜間の成長ホルモンによる高血糖時の微調整によく使っています。
夜間の血糖値の上がり下がりが日によるので、どのくらい入れるのが正解か分からない、インスリンを入れすぎて低血糖で子供を起こしたくないという時に、様子を見ながら一時基礎レートでインスリン投入しています。
我が子の場合、高血糖が続いた後、1-3時頃に急激にダダダダっと血糖値が下がる事が多いです。12時頃まではマニュアルボーラスで、12時以降は一時基礎レートを使っています。血糖値のヤマが見えたらすぐに基礎レートを切っています。思ったより下がらない時はレートを下げてまた再開します。
また、もう少し下がって欲しい!という時に、一時基礎レート0.1U/hを手動で6分で切り、約0.01Uを注入して微調整したりしています。
我が子は夜中に起こすとギャン泣きで補食してくれないので、マニュアルボーラスで一度にインスリン注入するより、基礎レートの方が血糖が下がるのも緩やかなので重宝しています。
<一時基礎レートの種類>
パーセントとレートが選べます。
パーセントは予定していた基礎レートに対して、0-200%の範囲で設定できます。
レートは1時間当たりのレートを設定できます。私はこっちをよく使っています。
<一時基礎レートの設定方法>
1.真ん中の「インスリン」を選択

2.基礎レート > 一時基礎レートを選択
3.持続時間を設定
4.次へ
5.「レート」または「パーセント」を選択
6.選択したタイプに応じてパーセントまたはレートを入力する
7.確認→開始
注入中はポンプ画面に緑の「一時基礎レート」の表示がされます。
スクエアウェーブボーラス
ボーラスは3種類あります。
- ノーマル
すぐにインスリン注入されます。食事の時などに、いつも使っているボーラスです。 - スクエアウェーブ
1回のボーラスを30分-8時間かけてゆっくり注入します。 - デュアルウェーブ
上2つのハイブリッドです。すぐに注入後に、さらに追加でゆっくり注入されます。
スクエアウェーブとデュアルウェーブがあるのは最近知りました。
使いどころは、脂肪の多い食事で消化が遅れる場合、軽食を長時間摂取する場合、血糖値の下降が急な場合だそうです。
私は今まで、血糖値の急下降防止のため、ノーマルボーラスで少しづつ間隔区切って入れてたけど・・・これでいいじゃない!!!
<スクエアウェーブボーラス機能のオン・オフ切り替え>
1.右下の「設定」を選択

2.注入設定 > デュアル/スクエアを選択
3.スクエアウェーブを選択して機能のオン・オフを切り換え
4.保存
あとはいつも通り、食事の時はボーラスウィザード、手動の時はマニュアルボーラスを選択すれば、スクエアウェーブモードになっており、注入量・持続時間を入力する画面が出てきます。
ケアリンクパーソナルのレポート
これは前から知っていましたが、主治医によると知らない人も多いようなので、紹介しておきます。
パソコンを持っている方は、携帯から血糖値データをアップロードして、血糖値増減の傾向や比較ができます。自分で期間や知りたい情報(ボーラス量や糖質等)をカスタマイズしてレポートに出すことができます。
例えば、下記画像は、4/8-4/21(14日)と、直近4/22-5/5(14日)の比較をしています。
最近は23時以降の夜間高血糖が続いているので、23時以降の基礎レート上げようかな、というように定期的に分析してボーラス量や糖質/インスリン比等を見直しています。他にも細かな分析ができるので使ってみてください。
ちなみに、画像の右下の解析の欄にある「GMI」というのがHbA1cに近い値です。(イコールではない)

(リザーバの交換は3日で変えてないので見せられません・・・想像にお任せします。※本当は3日で変えなきゃダメ!!)

ケアリンクパーソナルの使い方やレポートの出し方はこちらに詳しく載っているので参照ください。
リモートで血糖値確認
ポンプとペアリングして血糖値をモニタリングできるのは一度につき1台の携帯のみで、不便だなーと思っていたんです。学校へ行くようになったらどうするんだろう?
ケアリンクコネクトアプリっていうのがあるんですね。「インスリンポンプのリアルタイムでの表示や、主たる閲覧機器のCGMデータ表示に代わるものではありません」と書いてますが、結構頻繁に更新してくれる!
早速インストールして、登録しました。
その他
防水機能
説明書に「製造時、およびリザーバとチューブが正しく挿入されている場合、ポンプは防水性です」との記載が!!
最長30分、水深2.4mの防水機能ですって!!知らなかったです。雨の日に必死に濡れないよう気を付けていたのに。
ただ、ポンプを落としたりして亀裂が入っている場合は防水性が損なわれる場合があるので、注意です。
でもやっぱり精密機器を水に濡らすのは抵抗があります・・・。ポンプに何かあったらとっても困るので、ほどほどにしておきます。
マンガン電池は使用できない
便利な機能ではありませんが、知っておいた方が良い事です。
ポンプには単3電池(1.5V)が1本必要です。リチウム電池(FR6)、アルカリ電池(LR6)、ニッケル水素電池 (HR6)が使用可能です。
注意点として、マンガン電池推奨していないようです!
ポンプと互換性がないため、表示されるポンプの電池残量が不正確になる可能性があるとのこと!!
マンガン電池の放電曲線はプラトーがないから電圧から容量予測しにくいからかな?
最大ボーラス量設定
子供が使っている場合は絶対に設定したほうが良いです。親が血糖コントロールしているから大丈夫と思っていましたが・・・子供てすぐ真似してやりたがるんですね。
現在、ポンプにロック機能をかけていますが、それも破られるのは時間の問題でしょう。
0-25単位で設定できます。2歳の我が子は1.5単位で設定しています。勝手にいじってインスリン注入してしまっても1.5単位分の糖質ならお菓子で摂取できるかなという考えで。
<最大ボーラス量設定方法>
1.右下の「設定」を選択

2.注入設定 > 最大基礎レート/ボーラスを選択
3.最大ボーラス量 > 続行を選択
4.最大ボーラス量を設定
5.保存
以上、ポンプの便利な機能でした。
誰かの役に立ってくれたら嬉しいです。
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